[シンデレラガールズ/考察]とある炎上してしまった動画をみて「本田未央」と「アニメ6話」を改めて考察する。

2017年3月11日

ある動画が再び物議を醸している

その動画とは、「アイマス」や「とある」シリーズを使った「ゆっくり漫才・大喜利」で知られるある方の動画です。

私自身、ファンというほどではないにせよ、毎回楽しみに観ていた者の一人でした。

けれど、今回の動画はどこかいつもと雰囲気が違っていました。

一言でいうと「不快な気分になりそうなタイトルとサムネ」だったのです。

内容としては、

誰がCP(シンデレラガールズプロジェクト)からリストラされるかを考えた後、

(具体的には、みりあ、李衣菜、莉嘉、智絵里、美波など)

それを渋谷凛からたしなめられた本田未央が、

自分の扱いの悪さに悪態をつきながらひどい替え歌を歌うというもの。

私自身、当初は笑いながら観ていたのですが、途中から笑えなくなってきた自分に気づき、そしてまた「これはヤバイ」とも思い始めました。

…まぁ予想通りというか、要は炎上したわけですが、その後の対応が「放置」とか「アンチコメ消し」に終始したという感じでまた拙く、今尚炎上は続いているといった有様です。

とはいえ、ある方を擁護するわけではないですが、この動画はある種の不満が「ある層」を浮き彫りにしたのではないかなと思います。それは例えば、「デレマス(=アイドルマスターシンデレラガールズのアニメ)」のデキや構成に不満を持っている層などです。

氏の動画は、そういったライト層の声を代弁していると考えれば我々コアユーザーとしても「愛がない」と一言で切り捨ててしまって良いのだろうかと考えるようになりました。

今回は、彼…というより彼らの主張が本当に正しいのか?あるいは間違っているのかを考察してみたいと思います。

不満を持っている層の不満のポイントとは

この動画のコメント(=ある方を擁護しているコメント)を眺めてみると、だいたいどんな点に不満を持っているかがわかってきます。

1.6話のデキ、および全体の構成

2.本田未央という存在

3.シンデレラガールズプロジェクトの存在および選考基準

特に多いのはこの3つではないかと思います。

もちろん他にもあるでしょうが、特に多い項目だと感じますね。

1.「6話のデキ、および全体の構成」について

6話でこのアニメを観る事をやめた、あるいは観てはいてもアンチになってしまったという人が多いように感じました。私自身、7話が放送されても中々心が晴れることはありませんでしたし、視聴意欲が漸く回復したのは8話の蘭子回(=神回)でした。熱心な原作Pである私がそうなのだから、ライトなアニメ視聴者層ならなおさらだったのではないでしょうか。

まして「13話を観ればわかるだろ!」という意見は妥当ながら、それはあくまで「ファン層」だけに通じるのであって、「ファンになりかけのライトな層」が離れてアンチになってしまうというのもある意味仕方がないのかなと思います。

つまり、鬱回をやるなら、その話、ないしは次の回までにすべての問題を払拭してあげなければならなかったところを最終回まで先延ばしにしてしまったがために、未央ファン、および原作ファンの心には響いたものの、いわゆる「にわか」層には手遅れになってしまった、ということなのでしょう。

追加補足】

具体的には、美希の場合は、6話からずっと分かりやすい伏線が張られた上で11話の終わりに爆発12話で爆発処理13話で昇華するというストレスが溜まりにくい構成となっているのに対し、未央の場合は2話の登場時点から分かりづらい伏線(=わざとミスリードするような伏線)が張られた上で6話で爆発7話〜12話で爆発処理13話で昇華するという比較的ストレスが溜まりやすい構成がとられています。

これは良い悪いの話ではなく単に表現方法の違いとなりますが、一般的に、ストレスがあればあるほどそれが昇華された時のカタルシス(感動、快感)も大きいですし、ストレスが全くないと印象に残らない「空気アニメ」になってしまいがちです。しかし残念なことに、そのストレスが速やかに解消されないでいると、徐々にヘイト(憎悪)に変わってしまうことも多く、実際、熱狂的なファンが多い作品ほど、アンチも多い傾向があるのではないでしょうか。そのため、この手のさじ加減は「シリーズ構成」にとっての悩みのひとつであると同時に腕の見せ所でもあります。

おそらくはあの方もこの層(=ライト層)であり、この層代表みたいなものなのだと思います。そして「デレマス」は彼らライト層にシンデレラガールズをもっとよく知ってもらうために作られているという側面もあるわけで、この点では失敗したと言わざるをえないのではないでしょうか。

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(ちゃんみお…こんなに可愛いのに…)

2.「本田未央という存在」について

アニメや脚本というより、本田未央という存在が気に食わないという層もかなりいるようです。もともと「ちゃんみおは不憫」というネタがあるほど、本田未央という存在は原作ファンにとってもたいへん奇妙な存在でした。

例えば、渋谷凛は如月千早に、島村卯月は天海春香に、そして本田未央は星井美希に対応するキャラクターだと考えられていました。実際、他の二人はどことなく性格が似ている気もします。しかし、本田未央は能力的には天才型とは言えど、容姿や性格的には美希と180度違っていました。どちらかというと亜美真美に近い存在であり、あるいは本家にはいないタイプかも知れません。

だからこそ、リリース当初は一々美希と比べられたり、あるいは渋谷凛や島村卯月と比べられたりと常に比べられては虐げられるという繰り返しがなされていました。まぁデビュー後の衣装がちょいダサい(失礼)というのもあったでしょうし、城ヶ崎美嘉役の佳村はるかさんがデレラジのパーソナリティーになってしまったということもあったとは思いますが(苦笑)

さて、そのような雰囲気が変わったのはCDデビューの頃からです。

ミツボシ☆☆★という曲でした。

曲調が良く、リリース当初からそれなりに人気が出ていたとは思います。

プチブレイクしたのはまず、ニュージェネレーションの漫画の最終回で効果的に使われたことだったように思います。私自身がボロ泣きしたぐらいの演出の良さです。この時から、いちシンデレラガールズの曲でしかなかったこの曲が「ニュージェネレーションの曲」になりました。

補足】

さらにこの頃になるとドラマCDがちょくちょく出てきて、公式における本田未央の人となりやニュージェネレーションや他のアイドルとの関係性がわかってきました。そしてこれらの脚本の多くはアニメ版のシリーズ構成(脚本のリーダーみたいなポジ)を担当しておられる高橋龍也さんが書いています。

そして大ブレイクしたのは、本田未央役の原紗友里さんが圧巻のライブパフォーマンスを発揮したことだったと思います。これ以後、原さんはライブやトークに引っ張りだこになっていき、次第に未央自身の人気も上がって行きました。漫画やドラマCDの効果何より原紗友里さんの頑張りが第三回の5位という高順位につながったのではないかと思います。

しかし、アニメから入った層はこれらの積み重ねを全く知りませんし、興味もないでしょう。彼らにとっての未央はいわゆるアニメ未央だけです。2話で突如他の二人と合流し、自信満々な発言をしては墓穴を掘り、問題を起こすトラブルメーカー。さらにはなぜかリーダーをやっているウザいやつでしかありません。実際、表面だけみればそのようにしか見えないのだから仕方がないのかも知れません。

これらのことを反映してかしないでか、第四回の総選挙では、本田未央は5位→18位に順位を大きく下げました。そしてこのことが本田未央を貶めるさらなる恰好の口実となってしまいました。つまり、「不人気なのに贔屓されている」という言いがかりの口実を作ってしまったのです。贔屓…ゴリ押しというと某女優を思い起こしますが、不人気なはずなのにやたら見るというのは、アンチにとっては不快でしかないのでしょう。(まぁ多くのPがいう通り、18位というのは超高いと言って良いぐらいの順位なのですが…アンチはそうは思わないということでしょうか)

また、本田未央は非常に近い距離感が魅力なキャラクターです。早い話がコミュ力が高いことが最大のウリと言えるキャラクターです。人によってはウザいと思うこともあるかも知れませんね。しかし本田未央の最大の魅力はその無防備さ(…もちろんギャップも良いけどね!)なわけですから、そこを理解してもらうためには長い時間が必要なのもまた事実です。所詮全26話のアニメでは難しいのかも知れませんね。…52話あればなぁ。

まーこの手の考察動画が出るぐらい難解に作ってあること自体が挑戦的なことなのかもしれないですけどね。でもそれだとラノベ原作にありがちなお子様ランチみたいなアニメでも良いのかっていう話になってしまいますし、難しいですね。

3.「シンデレラガールズプロジェクトの存在および選考基準」について

これが最大の問題だと思います。今回この動画荒れたのは何も本田未央が自虐しているからだけではなく、シンデレラガールズプロジェクト(以下CP)はこの人選で良かったのか?ということを扱っていたからであり、それはまたこの動画の核心でもありました。

確かに総選挙の順位だけみれば、なぜ、みりあや李衣菜、美波などが入っているかは分かりません。SSなどでの人気を見ても他の人選があったのかも知れません。まして自分の担当アイドルがCPにいないならならなおのことです。

実際、私もそうでした。

補足】

私の担当…というより、好きなアイドルというのは、高垣楓さんと三船美優さん、北条加蓮、鷺沢文香、城ヶ崎美嘉といったあたりで、美優さんは声なしだし、文香は出てこないし、楓さんとか美嘉は出演するもののCP選出外だということで、CPが発表された当初はかなりガッカリしたことを覚えています。

まぁ大人の事情などありますから仕方がないことだと解ってはいるんですけどね。

まず、PVのメンバーを全員出すことは決まっていたはずです。

その上でその中からレギュラーを選ばなくてはいけなかった。

さすがに全員を全員出演させることは難しかったでしょう。

(お金的にも尺的にも)

なので、総選挙を参考にしつつ、かつCDデビュー組も交えつついかに多くのアイドルを出演させるか、また声優の都合やギャラなどを考えて、今の案に落ち着いたといったところでしょうか。

かといって、担当アイドルが影も形もない、あるいは看板にちょっと出ていただとか、カメオ出演だったとか、一言喋っただけだとか、そういった不満が募るのもまた仕方がないことだったのでしょう。

ましてその担当アイドルが総選挙で高順位のキャラクターだったらなおさらかもしれません。例えば、今回高順位だった夕美ちゃんとか志希ちゃん、あるいは第四代シンデレラの塩見周子、或いは橘ありすの担当Pからすると、アニメで一目見たいという気持ちもわかります。

(追記:周子と奏、フレデリカはそのうち出てきそうですね!)

或いはまゆPはどうでしょうか?14話はまゆ回でしたが、武内Pとはあまり関わりが無いキャラクターだということがわかりました。この時点で、二次創作の可能性がひとつ途絶えたことになります。私は正直ガッカリしました。

このように、何かを選ぶ、或いは狭めていくというのは選ばれなかったもの(こと)を出すということでもあります。そしてCPは蘭子や杏といった総選挙上位のキャラクターが選ばれているものの、総選挙での順位がそこまで高くはないキャラクターもかなり選ばれています。

(※ただし、総選挙の順位=人気の高さではなく、「担当アイドルへの愛の深さ」であることをきちんと銘記すべきです。)

そのため、アニメで活躍しないアイドルのPも少なからずアンチ化しているようです。そしてその攻撃の矛先は総選挙順位が低いのにCP入りしているアイドルに向かいがちなように感じます。その例が未央やみりあ、美波などだったのではないでしょうか。だからこそ、氏も安易に触れてしまったのでしょう。

実のところ、私たちのようなP(CP外の担当P)からすると、いくらアニメとしてのデキがよくとも、「⚪︎⚪︎より楓さんを武内Pが担当しているところを観たかったなぁ」と思うのもまた本音ですし、仕方がないことだと思います。けれど、ふつうはその気持ちを抑えて「楓さん回はやってもらったし我慢しよう」と耐えているわけです。出る気配も無いアイドルのPの心の闇は如何許りでしょうか。

そして、そのようなデリケートな状況で「あの方」は燃料を投下したわけですから、普段からストレスを溜めているPと、disられたアイドルのPとが双方爆発し合うことになってしまったのもまた、当然なことなのだと思います。というより、氏がそれを狙ってこの動画を投稿した感はありますが。

私個人の意見としては、CPというように括らずに、某ソシャゲ原作アニメのように(あれは失敗だったけれども)、入れ替わり立ち代り各話ごとに主人公と取り巻きを決めて行った方が「次は誰が出るのかなぁ」と期待ができて、より良かったのではないかと思います。例えば、一言二言喋らせるためだけに、蘭子役の人気声優・内田真礼さんを呼ぶなどかなり勿体ないことをやってますしね。であるなら、初めからグループで括らずに、各話ごとにお当番回をやっていったほうが、最終的には良かったのではないかと。そうすれば、露骨なアンチも生まれにくかったのではないかなと思います。

追加補足】

(デレマスが苦手な友人曰く)アニメ組の不満として「2期は先輩キャラの事前説明が全くなく、またキャラも多くなりぎてとっちからかっているように感じる」ということがあるみたいです。なので、むしろCPに集中して欲しいという声も少なくないのだとか。…多くの原作Pとは真逆ですね。でも、CPの担当Pからしてもそうなのかも知れません。…これを聞いて「つくづく万人に楽しんでいただけるアニメやゲームを作るのって難しいんだなぁ…」と感じました。

1期は新規の方でも楽しめる作品、2期は完全にファン向けの作品(1期でファンになった層も含む)と割り切った方が良いのかも知れませんね。

なぜ炎上したのだろうか?

私的な考えとなりますが、

「キャラdis」が行き過ぎていたこと。

「賛同者の強烈な支援」が行き過ぎていたこと。

の2点が原因であると考えます。

恐らく未央だけではここまで荒れなかったでしょう。

李衣菜や莉嘉、あるいは美波でも恐らくここまでは荒れなかったでしょう。

やはり、未だ根強い人気を誇る「智絵理」をディスったのがトドメではないかと考えます。

「智絵理がオワコン?何言ってんだこいつ?」

「こいつニワカだぞ!?」

「ニワカのくせにデレマス動画なんて作ってんじゃねぇ!」

という論理となり、それまで苦笑いでdis動画を静観していたPでさえも未央や他のキャラの擁護に回ったのではないかなと。

こうなってくると、動画への反発に対する擁護コメントが出てきます。

「正論じゃないか?」とか「二次元に本気になるなよ」みたいな感じのコメントですね。その上、自分たちのしたコメントが擁護派の人たちにNG登録されるせいで(多分)次々運営に消されて、後に残るのは擁護派のコメントだけ。

これでは、批判コメントをすることもできず、大百科で愚痴るしかなくなってしまいます。この辺はある程度運営、というよりシステムの責任だと思いますが、今回の炎上にある意味油を注いでしまったと言えるのではないでしょうか。

おわりに:自分なりに6話と本田未央について考えてみる

最後に6話について、今一度振り返ってみようと思います。

本田未央は3話のライブを経験したことで、同じぐらいとは言わないまでも、自分たちもライブを作れるという自信を持ちました。けれど、実際はそうではなくて、デビューライブはデビューライブらしくごく小規模で行なわれました。

それは描いていた理想と”全くは”合致しませんでした。そのため、その場から逃げ出してしまいました。その上、武内Pが「当然の結果です」という不用意な一言を言ってしまったがために、それまでの頑張りやこれまで積み上げてきたものが全て否定されたように感じてしまいました。

そこには当然、自分のこと、あるいは自分たちのことしか考えることができなかったという未央の落ち度があるわけですが、そこを悔い改めてプロになろうと誓ったのが7話であり、8話から12話はその成長の過程であり、13話で完全にプロになったのだと考えています。

お客さんの笑顔のためにアイドルというプロになった。1期は全体的に未央の物語だったとよく言われるのはこの辺なのかなと思います。またこの構成は、アニメ版のアイドルマスターそっくりです。やはり、未央が美希枠であるという所以なのでしょう。物語を常に引張ってくれる存在だと言うことですね。

もちろん、渋谷凛には「トライアドプリムス結成」という爆弾がありますし、島村卯月には「アイドルを目指す理由が解らない」という爆弾があります。それらは恐らくこれから爆発することになると思いますが、成長しきった美希が二人を助けたように、本田未央が彼女たちを助けるのだと願っています。


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