[enchantMoon]仕事の関係で1台借りれたので色々お試し中。プログラミングとかしてみたい。

2017年3月11日

前置き

(参考:日本の叡智と独自OSが作り上げた手書きUIのタブレット“enchantMOON”がお披露目

個人的に、非常に気になっていたのですが、
一応タブレット扱いとあってそれなりに値がはりますし、
現状ではまだまだ人身御供でしかないと伝え聴いていたので、
指をくわえて見ていたといった感じでした。

それがまぁ、今回良い縁に恵まれて借りるに至った訳ですね。
『僕、大歓喜!』
…まぁ、明後日には返さないといけないんですけどね…。

で、実際に触ってみての印象とかを軽くレポートします。
今更感はありますけれども、
酷い酷いと言われていた程酷くはないんじゃないかなと、思ったので。
まぁ、描き味だとかは、プロがレクチャしてくれているので、
それらを参照のこと。

僕としては一システム開発者として、
このツールがこれからどう伸びてくるのか、
どうしたら流行るだろうか、
といった改善点や特徴をあげていきたいと思います。

Androidの黎明期に関わったものの一人としての一意見として、
受け止めてもらえればいいかなと思います。
(あの頃のAndroidと比べたら全然マシですよ、という意味で)

雑感

「大きさと、重さ」。
これについては、旧iPadと大体同じ。
(まぁ、一回り程度、小さい感じかな?)

高:241.2mm(iPad2)→234mm(enchantMoon)
幅:185.7mm(iPad2)→162mm(enchantMoon)
重:601g(iPad2)→699g(enchantMoon)

この点、iPad Airより、やや重いのがネックです。
とはいえ、
少なくとも成人男性なら問題無い重さだと思いますし、
ハンドル(グリップ)があるので、
左手(左利きの人は右手で)で持って、
立ったまま歩きつつ書くのが非常に楽です。
(或は、逆にハンドルの分重いと考えれば良いかも)

この点、
重ささえもう少し(iPadAir程度に)改善できれば、
文句は無いですね。

「アプリ」。
まぁまだまだと言った所でしょうか。
しょうがないっちゃあしょうがない。
(絶対的に数が少ないです。当たり前。)

ただ、特筆すべきはそのプログラミングの仕方。
タブレット上で、プログラムを組んで、
そのまま動かすことができます。
JavaScriptなので初心者でも取っ付き易いと思います。
(所謂HTML5アプリというやつですね)

なお、「独特の〜」という記事を多くみかけますが、
(参考:プログラミング意外とハマるわ! 手書きタブレット「enchantMOON」のプログラミングが独創的すぎる!
実際には、Androidでは割と昔から有名な、
「App Inventor」などと酷似しています。
この辺からも、プログラミングの勉強にはもってこいかなと。
実際、現状ではマニア以外は買わないでしょうしね。

「描き味」。
ん〜、Surfaceに似てるのかなと。
そこまで良くはないですし、悪くもないです。
期待していたよりは…ってところですが、まぁ、
可もなく不可も無く、といったところでしょうか。
この辺については個人差もあるかと思います。
先に予め述べていたように深くは突っ込みません。

とはいえ、
「決してなめらかな描き味ではない」。
とだけは断言しても良いんじゃないでしょうか。
…がっかりした人の殆どは、
ここが『ネック』なんじゃないかなと思います。
逆に言えば、ここさえ改善できれば、
このタブレットへの印象が一変すると思います。

「OSのデザイン」。
これについては非常にリッチなデザインだと思います。
少なくともAndroidよりは良いかな?
特に画面遷移の際のキラキラ(?)はワクワクさせてくれます。
(特に触り始めは)
ただ、慣れてくるとちょいと物足りなくってくるかも。
(何せ「黒一色に白い線」しかないって感じなので)

まぁデザインについては好きずきなので何とも言えません。
僕は好きな方です、とだけ。
※大体「iOS>enchantMoon>Windows8.1>Android」ぐらいの順で(デザインは)好きです。

…あと、慣れるまではかぁなり使いづらいかとは思います。
とはいえ、
デザインについてはアップデートで、
どんどんブラッシュアップしてくるでしょうし、
今はそこまで気にしない方が良いかも?

「動作速度」。
これがもう一つの『ネック』でしょう。。
描き味同様、マシンパワーと仕組みの仕様上の問題があります。
基本的なシステム仕様が、Java、というか、
「DalvikVMの上にColumbia」というものなので、
ちょっと変わった動作をしようとすると、劇的に遅くなるようです。
具体的には、二〜三年ぐらい前のAndroidより遅い。
まぁ、以前と比べればやや改善されているらしいのだけど、
やはりiPadやAndroidの安定感と比べれば雲泥の差です。

…せめて、マシンパワーが高ければなぁと思うのですが、
安価なAndoid程度か、旧iPad程度のスペックしかないみたいです。
コスト的にはこれが精一杯なのかも知れませんけどねぇ。
(これ以上高ければ売れないでしょうしね)

ここは素直に(Androidがそうしたように)、
ある程度ネイティヴな言語を取り入れていくしかないでしょう。
Javaというのは、やはりどうしてもC言語等と比べれば劇的に遅いわけで、
それがJavaScript等となればなおさらです。

実際、
「何故MacOSXやiOSがあれだけの低スペックで快適に動くのだろうか?」
と、考えたとき、
「単にプログラムのできが良いからじゃ?」
だけでは説明できない技術的な原因があるのは明らかでしょう。

僕はそれがネイティブ言語をいかに巧く取り入れられるか、
ということなんじゃないかなと考えています。
…まぁ特に、組み込み用のRTOS(アールトス)とかに触れていると、
「C」や「アセンブラ言語」が、
どれだけ効率的にメモリやCPUを管理できているかが肌で解りますしね。

※通常、その分、プログラミングは難しくなるわけですが、
Objective-Cは、
あくまでCにオブジェクト指向を「付け足した」だけなので、
ごくごく自然にネイティブを取り入れられるようになっています。
…要は、MacOSの基盤となる「Objective-C」そのものが、
非常に効率的にネイティブを取り入れられるようにできているわけですね。

「その他」
・バッテリの保ち、とかはまぁ、
 切れるまで使ってないんですけど、5〜6時間以上は保つんじゃないかなと。
・ブラウズはできますが、
 かぁなり動作が遅く、PSVitaあたりのブラウザみたいな印象です。
 まぁ使えなくはないんだけど、みたいな?(苦笑)
・デフォルトが黒で、線が白なので、長い事使ってると結構ストレス。
・カスタマイズの幅が狭い。Macのような立ち位置を目指してるのかな?

終わりに

以上が、2〜3時間使ってみただけの印象です。
正直、まだまだ使いものにはなりません。
これが教室なり、職場なりで活躍するようになるには、
恐らくあと2〜3年はかかるんじゃないでしょうか。
それぐらいには「酷い」です。
特に動作や、一部安っぽい作りがなぁ。惜しいです。

でも、どんなプロジェクトも最初はそんなものですよね?

例えば、Xperia初号機を思い出してください。
あれが、今や国内でiPhoneの次に売れるシリーズになると、
誰が想像したでしょうか。

特にenchantMoonはベンチャー的なプロジェクトですし、
ここからは、いかに大きなスポンサーや、
著名なファンを増やしていけるかがポイントでしょうねぇ。

閑話休題。

というか、やっぱり新しいガジェットは面白いですね。

当然のように、批判ばかり目立ちますが、
数年前のAndroidも似たようなものでした。
Androidのバグのために、どれだけ残業させられたことか。
(…やや恨みが入ってはいますが)

でも、作ってる方はそれでも楽しいんですね。
全く新しい事に挑戦している時の気分は、大変に良いものです。
注目されていればなおさらに。

けれども、批判する人は、ベンチャーだから無理、だとか、
実用性がないだとか、つまらないことばかり言います。

だからそんなことは大企業に任せておけば良いのだと。
GoogleやSONYなんかに任せておけば良いのだと。

でも、それじゃあつまらないじゃないですか。
中小企業が頑張ってるからこそ、社会は元気になるんですよ。

僕ら技術者は、何か面白いことがしたいからそうなったはずなんです。
でなかったら、もっと楽な仕事を選んだはずですから。

或は、苦しいこの業界に身を置き続けているのは、
単に楽してお金を稼ぎたいわけじゃなくて、
何か面白いものを作って、顧客をあっと言わせたり、
喜んでもらったりしてもらうのが嬉しいからじゃないでしょうかね。
…まぁ少なくとも僕はそうです。

でも、大企業は、どうしても株主のご機嫌を伺わなくてはいけないから、
(特に日本の場合は)それが難しくなる。
じゃあ、やっぱりベンチャーしかいないじゃないですか。
そして、大企業はそのスポンサーなり、パートナーなりをしてくれればそれで良いと思うんですね。

…なんて、持論を述べてもみたり。
僕にも国内のこういった事業の手助けが、少しでもできれば良いのですが。


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