[ゲーム業界]日本のゲームは、何故海外で人気がないのだろう。

2017年3月31日

「ゲーム」のない日本のコンテンツ産業政策は何か勘違いしてないか?

ブレイブリーデフォルト

とりま、「海外でゲーム市場の拡大が中々進んでいないのは、政府がお金くれないからだ!」っていうのがこの記事の主旨なのかな?

とは言え、やはりそれだけではないでしょう、と思う。

そもそも日本でコア層に人気のあるジャンルのゲームというのは、
海外では殆ど人気がありません。
また逆に、海外やライト層に人気のあるゲームはコア層(つまり作り手)に殆ど人気がありません。
(参考:JRPGがこの先生きのこるにはどうすればいいのか 海外ユーザー「アニメ・ロリキャラやめろ」

つまるところ、需要と供給のバランスが取れていないということですね。
ゲームを作る作り手側(オタクと言って良い)が専ら好きで、
かつ、需要もあるのはJRPG等に代表されるアニメキャラが活躍するゲームなのだけれども、海外ではそれらは受け入れ難いものなのでしょう。

…というか、それは日本でもある意味同じ、です。
オタクが支持する作品と、ゲーマーが支持する作品が違うのと同じ。
(手っ取り早く、テイルズと、FF、と分けても良いかも)
ただ、少しばかり違うのは、
オタク文化が定着しつつある日本(特に都市部)とは違い、
海外では(当然ですが)まだまだそこまでではない、ということ。
(参考:2012年テレビゲームソフト売り上げランキング(ファミ通版))

日本では↑の売り上げランキングをみても解るように、
「任天堂」が圧倒的で、次に「バンダイナムコ」がつけています。
それに続いて「スクエニ」「カプコン」「KONAMI」が続く感じでしょうか。それでも、上記2社と比べるべくもありません。
(過去記事:[スクエニ] 和田洋一社長が罷免、売り上げ至上主義が招いたスクエニの凋落。)

任天堂が強いのは、幅広い層から支持を受けているからです。これは誰もが認める所でしょう。
しかし、「コア層」が主により支持しているのは「バンダイナムコ」の方だということも見て取れます。
(ポケモン除く)
なぜなら「初週売り上げ本数」と「累計売り上げ本数」の比率を見ると、コアなファン(大抵発売日に予約で買うので)が、どのメーカを支持しているかが一目瞭然だからです。

任天堂のゲームソフトは”子供やライトユーザが何となく買えるゲーム”です。これらが海外でも人気があるのは我々の世代なら素直に頷けるでしょう。
では、なぜ他の国内のメーカは、これだけ任天堂等が実績を残しているのにも関わらず、あまりこの手(ライトユーザ向け)のゲームを作りたがらないのでしょうか。

それは「作り手側が特に作りたいとは思わない」からでしょう。
むしろ、自分たちの技術を思う存分振るえるスクエニやカプコンのようなリアルなゲームや、バンダイナムコのようなマニアックなキャラゲーを作りたいと思うのです。
(そうでなければそもそもブラックなゲーム業界に入ろうという人間は殆どいません)

要は、日本のオタクが日本のオタク向けに作っているというわけですね。作り手が「これはイイ!」と自信を持ったゲームは、コアなファンには受けるので、ある程度(大体5万〜10万本前後)売れるのですが、それ以外の層からの支持は、殆どありません。
(初週以降の売り上げが殆どないことからも解るかと)
だから、社会現象化することはありません。(断言します)
ましてや、オタク文化の土壌が殆ど無い海外市場で売れる訳がありませんよね。

そもそも論になるのですが、
日本のオタクは「ゲームで遊ぶ」という感覚を持っていない人が多いです。
(攻略掲示板と感想掲示板を眺めていれば両者の違いが解るかと思います)
むしろ、作品(或はキャラクタ)を愛でるためにやっています。
そうです。オタクにとって、ゲームは嗜みなのです。

それは、例えばコミックを読んでいる感覚に近いのかも知れません。
「○○というキャラクタ、格好いいよね!」
「△△ってゲームシステム斬新で格好いいんだ!」
これらの感覚は、ゲーム(遊戯)は遊ぶもの、
という一般人的な感覚と、全くは合致しません。

なぜなら、ごくごく普通のユーザにとっては、「やっていて面白いか面白くないか」以外、特に興味はないからです。
(※これを「プレイングが良い」と言います。)
しかし、オタクにとって見れば、「プレイングが良い」のは当たり前(前提条件)で、むしろその作品(キャラやストーリ、その他を総合して)を好きになれるかどうかが問題になってきます。
(※オタク=ファンと言い換えても言い訳ですが、コアユーザと言った意味でも、オタクと表現するのが正しいでしょう)

この感覚を、普通のユーザに理解しろと言っても厳しいものがあります。
例えば、僕は野球が好きですが、
「彼の投球の○○なところが素晴らしい!だから彼が大好きだ!」
と、野球に詳しくない友人に言ったとしましょう。
しかし、
「でもあの投手、球が遅いし、三振も取れてないし、よくホームラン打たれるじゃない?」
と、言われてしまえば、結果論は確かにそうなので、僕は反論できなくなります。
(しかし依然として、彼は僕の中では素晴らしいのです)
何故なら、説明を尽くしても野球に詳しくない友人に取っては、
彼は使えない投手でしかないので、説明が無駄であることを僕は知っているからです。

となれば、ゲーム業界にできることはおおよそ二つ。

1.オタク業界に、オタクじゃない風(一般人)を取り込む。

2.海外でオタク文化をより広める。

今現在、政府は主に2番をやろうとしているのでしょう。
(勿論ゲーム業界を考えて、なんてことではないと思いますが)

オタクは群れるので、自分たちが作りたいと思うものを作り、そして結果的に社会から孤立していきます。
しかし、業界の現状を考えると、これではいけないのです。
「解らないやつは俺たちの中に入ってくるな!」
というのが我々の口癖でした。
これを変えていく必要があるという訳ですね。

オタク文化は一般人や外人には受け入れ難いもの、
という認識を一度横に置いて、
「自分たちのあり方を再考してみるか」、
開き直って、
「こんなにいいんだぜ!と布教してみるか」。

…どっちが良いんでしょうねぇ。
いやまぁ、別な穿った考え方もそりゃあるんでしょうけど。


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